目次
最近話題のMCTオイルをご存知ですか?MCTオイルは、毎日摂取することで健康に良い効果があると言われています。
すでに健康のために“えごま油”や“亜麻仁油”を摂取されている方もいるかもしれませんが、この“MCTオイル”もとても注目されているスーパーオイルなのです!
一体どんなオイルなのか知っていきましょう。
<もくじ>
MCTオイルとは
MCTオイルとは、Medium Chain Triglycerideの頭文字をとったもので、日本語では“中鎖脂肪酸”と呼ばれることもあります。
この中鎖脂肪酸100%の油をMCTオイルと呼びます。中鎖脂肪酸(MCT)はココナッツなどに含まれている天然成分です。
ココナッツから中鎖脂肪酸のみを抽出した、天然成分100%の油がMCTオイルです。無色透明かつ無味無臭のオイルです。
このMCTオイルは、一般の油と比べて、「素早く消化・吸収され、すぐにエネルギーとして活躍する」という特徴があり、様々な健康メリットが期待されるオイルです。
通常、身体のエネルギーとして使われるのは、糖と脂質ですが、その脂質の中でも、非常に特徴的な働きを持つオイルなのです。
<MCTオイルに期待できる効果>
- 素早い栄養補給
- ダイエット効果
- 持久力アップ
- 疲労回復力アップ
- 筋肉量増加
- 認知症に対する効果
そもそも「MCT(中鎖脂肪酸)」って何?
MCT(中鎖脂肪酸)を説明する前に、そもそも“脂肪酸”とは何なのかご存じでしょうか?
脂肪酸とは“脂質”の主要な構成成分のことです。
例えば、よく耳にする「オレイン酸」「リノール酸」「α-リノレン酸」「DHA」なども脂肪酸なんですよ。
脂質といえば、たんぱく質、炭水化物と並ぶ3大栄養素であり、身体のエネルギー源となるとても大切な栄養素です。
そして、この脂質・油の主成分である脂肪酸の種類や、分子の並び方、長さなどにより、油の特性や、身体への影響も変わってくるのです。
また身体の中で作り出すことのできない脂肪酸は、必須脂肪酸と呼ばれ、食事などから摂取する必要があります。
不足・欠乏すると、皮膚が乾燥したり、免疫不全や、脂肪肝などを引き起こす可能性があるため、積極的に摂取することが望ましいとされています。
<チェック!>
必須脂肪酸は全部で5つ
身体の中で作り出すことのできない、必須脂肪酸は5つあります。意識して摂取するようにしましょう。
- リノール酸(紅花油、大豆油など)
- α-リノレン酸(えごま油、亜麻仁油、キャノーラ油)
- アラキドン酸(貝類、エビカニ類)
- DHA(青魚、貝類、エビカニ類)
- EPA(青魚、貝類、エビカニ類)
中鎖脂肪酸は長さが短い!?
脂肪酸は様々な種類がありますが、その中でもMCTは中鎖脂肪酸と呼ばれています。
漢字でも現れているように、「鎖が中くらいの長さ」なのです。実は脂肪酸には、その分子の長さによって、長鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、短鎖脂肪酸と分けられます。
一般的な油に含まれているのは、長鎖脂肪酸で、よく料理で使う、キャノーラ油、オリーブ油などが該当します。
中鎖脂肪酸は長鎖脂肪酸と比べて、約半分の長さなのです。
この長さが短いことが様々な特徴につながっています。
<MCTの特徴>
中鎖脂肪酸は、長鎖脂肪酸と比べて、長さが約半分と短いので、水になじみやすいという特徴を持っています。
そのため、身体の中に入ったとき、糖の吸収などと同じように、小腸から、門脈という肝臓につながる血管を経由して、直接肝臓に入り、分解燃焼されます。
一般的な長鎖脂肪酸は、直接肝臓で分解されるのではなく、まず小腸で消化・吸収された後に、脂肪組織や、筋肉など全身へ運ばれ、脂肪として蓄えられ、必要に応じて少しずつ分解されます。
つまり摂りすぎると脂肪として身体に溜まってしまうのです。
このように、分解される仕組みが違うため、MCT(中鎖脂肪酸)は、長鎖脂肪酸に比べて、4〜5倍も早く分解されることができ、すぐに使えるエネルギーとなるため、脂肪として蓄積されにくい特徴があるんです!
そのため、医療・介護現場などでの栄養補給や、生活習慣予防として活用されてきた歴史があり、非常に安全性も高いのが特徴です。
最近では、トップアスリートの瞬時の栄養補給や体質改善のためにも使われており、大変注目を浴びているオイルなのです。
<さらに詳しく脂肪酸を解説!>
脂肪酸には、長さの違いの他に、分子の構造的な違いによる分類があり、大きく2つに分けられています。
みなさんも聞いたことがある「飽和脂肪酸」とオメガ3系などの「不飽和脂肪酸」です。
「飽和脂肪酸」は、主に動物性の油でバターやラードなどで、常温で固まっている状態です。
「不飽和脂肪酸」は主に植物性のオリーブ油やえごま油など、常温で固まらず液体の状態です。
「不飽和脂肪酸」は、さらに、オメガ9系の一価不飽和脂肪酸と、オメガ3・オメガ6系の多価不飽和脂肪酸に分けられます。
健康に良いと聞くオメガ3系の“えごま油”や“亜麻仁油”などは多価不飽和脂肪酸です。
動物性に多い、飽和脂肪酸は、摂りすぎると、血中の悪玉コレステロールや中性脂肪を増やし、動脈硬化や高脂血症を引き起こす原因となります。
一方植物性や魚油に多い、不飽和脂肪酸は、血中の悪玉コレステロールを下げる働きなどがあり、高血圧などの予防にも良いとされています。
MCTオイルは、飽和脂肪酸ですが、中鎖脂肪酸100%のため、肝臓で直接分解され、脂肪として身体に蓄積しにくく、様々な健康効果が期待されています!
MCTはどんな食品に含まれる?
MCTは主にヤシ科の植物油に含まれている天然成分です。
特にココナッツに豊富に含まれており、牛乳や乳製品、さらに母乳にも含まれているため、赤ちゃんから、大人まで普段から摂取している成分なんですよ。
<ちょっとした疑問!にお答え>
ココナッツオイルとMCTオイルは違うの??
MCTはココナッツなどに多く含まれているので、ココナッツオイルとMCTオイルは同じなの?と疑問に思うかもしれません。
しかし、これらは違うものになります。この二つは「製造方法」が異なるため、含まれているMCTの量も全く違うのです。
ココナッツオイルは、果肉を一定温度の熱風で乾燥させ、圧縮することでオイルを抽出しています。
そのためココナッツオイルには、独特のいい香りがしますよね。それは、果肉そのものから抽出しているからなのです。
そして、ココナッツオイルには、MCT自体は約60%しか含まれていません。
MCTオイルは、ココナッツからMCTのみを抽出したものであるため、無味無臭の透明な液体です。そしてMCT100%のオイルです。
MCTオイルの形状
市販されているMCTオイルには、様々な形状があります。
オイルなので、そのまま液体の状態のものもあれば、粉末状になっているもの、また、ゼリー状に加工されているものもあります。
粉末状だと水に溶けやすいため、例えばドリンクなどに混ぜるとよく溶け、摂取しやすくなります。
個包装されているゼリー状だと持ち運びも楽なので、運動している時や、外出先でも摂取できます。
MCTオイルは、毎日摂取することで、体質改善にもなると言われているため、自分が続けやすい形状を選べるのは、嬉しいですね。
MCTオイル自体は味もなく、匂いもありません。なので、毎日の食事に、小さじ1杯(約4.6g)からはじめてみてくださいね。
<ちょっとした疑問!にお答え>
MCTオイルは、調理油として使えるの?
MCTオイルは、油ではあるのですが、調理油ではありません!
なので料理を作る際に、油として直接加熱して使用するのは絶対にNGです。
MCTオイルは、発煙点が低いため、煙が出たり、引火してしまう可能性もあるのです。
ただし、出来上がった料理にかけて摂取するのはOKです!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
MCTオイルは、一般的な油に比べて、身体の中ですぐに燃焼分解されるため、エネルギーとして活用しやすく、脂肪が蓄積しにくく、非常に健康に良いオイルなんですね。
できた料理にさっとかけて、毎日小さじ1杯を続けることで、体質改善にもつながるようです。ぜひ始めてみてくださいね。
こちらの記事も要チェックです!

人気のコラム
-
健康コラム
朝にコップ一杯の水を飲んでキレイになりましょう !
2019.06.03 女優やモデルさんの中には美容と健康の秘訣を「寝起きにコップ1杯の水を飲む」と答える人が多くいます。 この「朝にコップ1杯の水を飲む」美容法は有名なものです […]
- ダイエット
- 便秘
- 便通
- 寝起きに飲む一杯の水
- 朝コップ一杯の水
- 水を飲むメリット
- ダイエット
- 便秘
- 水
-
骨活応援 by ワダカルシウム製薬
骨粗しょう症に繋がる「骨密度・骨量」が低下する原因とは
2019.06.03 骨の強さはほとんど骨密度で決まります。その骨密度が低下することによって 骨が脆弱になってしまい、骨粗しょう症の原因になります。 高齢な方がかかりやすい病気で […]
- カルシウム
- ビタミンD
- 骨
- 骨粗しょう症
-
健康コラム
将来が怖い!?「カルシウム不足」が招く○○症の脅威!!
2019.06.03 カルシウム不足 カルシウム不足によって、何が起きるでしょうか。 これから成長する世代だと、成長が止まってしまうなど、骨の形成に障害が出ることがあります。 […]
- カルシウム
- ビタミンD
- カルシウム不足
- 骨粗しょう症
-
骨活応援 by ワダカルシウム製薬
骨折や骨粗しょう症予防のために「始めよう、骨に良い食事」
2019.06.03 骨量が減り、骨がスカスカになってしまう病気、骨粗しょう症。 老人の病気だと考えられがちですが、ダイエットなどの影響で、若い女性にも骨粗しょう症 予備軍は増え […]
- カルシウム
- 骨粗しょう症
-
健康コラム
摂取不足が余分を生み出す「カルシウムパラドックス」とは
2019.06.03 丈夫な骨や歯のためにカルシウムを十分に摂ることは欠かせません。 カルシウムの摂取が不足すると、骨折しやすくなったり骨粗しょう症を引き起こす原因 となったりし […]
- カルシウム
- 骨粗しょう症