ワダカルショップ

筋肉の収縮(筋収縮)にも欠かせないカルシウム カルシウムイオンの役割

筋肉の収縮(筋収縮)にも欠かせないカルシウム カルシウムイオンの役割

記事の分類
健康コラム
話題の成分
| | | |
お悩み
| |
公開日
2019/06/03
最終更新日
2021/10/25

カルシウムは骨や歯を丈夫にするために欠かせないミネラルの1つです。

「じゃ、カルシウムの働きってそれだけなの?」と思う方もいるでしょう。

実は筋肉や神経などの働きをサポートするためにも正常に保つためにも、カルシウムは大切な重要な役割を担っています。

では、今回の記事ではカルシウムが筋肉や神経に対してどのような影響力を持っているのか詳しくみていきましょう。

筋肉イメージ

筋肉収縮するしくみ

 

筋肉の収縮は、筋肉に存在するカルシウムイオンの濃度の変化によってコントロールされています。

体内にある全ての筋肉は、筋原線維と呼ばれる束が集まってできているものです。

そして、筋原線維は2種類のたんぱく質「アクチン」・「ミオシン」が互い違いに重なっている状態で、脳からの指令によってお互いにスライドすることで筋肉が収縮します。

脳からの神経伝達に合わせて筋肉が収集する際は、2種類の筋肉内のタンパク質が動いているといえます。

筋肉収縮とカルシウムの関係

一見すると、筋肉収縮には脳からの指令と筋肉内のタンパク質があれば問題ないように感じれられますよね。

しかし、筋肉の収縮をコントロールするためには、アクチンの層に存在する「トロポニン」というたんぱく質の動きが大切になってきます。

そして、「トロポニン」は「カルシウムイオン」と結合することで筋肉収縮を行っているため、筋肉収縮にはカルシウムが必要だといえるのです。

つまり、筋肉収縮にはカルシウムが必要不可欠であるため、人が生活するうえでも必要なものだといえます。

筋肉収縮に必要なカルシウムはどこからくるの?

筋肉収縮を行うために必要なカルシウムは「筋小胞体」から放出されます。
筋肉が収縮する仕組み

脳からの筋肉収縮命令に合わせて筋小胞体からカルシウムイオンが放出され、放出されたカルシウムイオンが筋収縮のキーとなるトロポニンにくっつくと筋肉が収縮するという仕組みになっているのです。

また、筋小胞体は筋原線維の周りに存在しており、カルシウムイオンの吸収と放出を行う役割があります。

体内にあるカルシウムは骨や歯だけでなく、筋小胞体にも吸収されているといえます。

ちなみに、筋肉収縮の場合はカルシウムイオンを放出しますが、筋肉を緩める場合は逆にカルシウムポンプで取り込むため、カルシウムは筋肉の円滑な動きのためにも必要なものです。

カルシウムは心臓をはじめ、すべての筋肉がスムーズに収縮するためにも、生活していく上で不可欠なミネラルだといえます。

骨を作る以外の体内におけるカルシウムの働きとは

体内におけるカルシウムの役割には、骨を作る以外にも筋収縮やイオンバランス、多くの酵素の働きのサポート、血液の凝固など様々なものがあります。

また、体内のカルシウム濃度は多すぎる・少なすぎるなどの偏りがないように、副甲状腺ホルモンとカルシトニンによってコントロールされているため、私たちの生活には支障がない状態となっているのです。

しかし、仮にカルシウムが体内に足りない場合、カルシウムパラドックスが引き起こされるため、注意が必要となります。

参考文献:
MSDマニュアル家庭版 体内でのカルシウムの役割の概要

不足することで起こるカルシウムパラドックスについて

筋肉の収縮など、人間の身体が正常に機能するためには、血液中のカルシウムは常に一定の濃度となっていなければなりません。

しかし、仮に血液中のカルシウム濃度が低下した場合、血液中にカルシウムが過剰に吸収される状態となる点に注意が必要です。

この状態をカルシウムパラドックスと呼びます。

また、濃度を保つため、骨に蓄えられているカルシウムが血液中に放出され、「余分なカルシウムが血管や細胞などに増える」ため、身体の巡りに悪影響を及ぼします。

骨からカルシウムが放出されるということは、骨に蓄えられているはずのカルシウムも少なくなくっていくことを意味しています。

ここで、「余分なカルシウムが増える」というと、カルシウムの摂り過ぎのような印象を抱く方もいるでしょう。

しかし、実際は、カルシウムの摂取が不足することで起きる現象である点は把握しておきましょう。

参考文献:
オムロン はじめよう!ヘルシーライフ カルシウム不足を解消して高血圧や動脈硬化を予防する

カルシウムパラドックスからどんな怖い病気に?

前項でも少しふれましたがカルシウムパラドックスとなった場合、様々な病気や症状の引き金となる可能性があります。

例えば、骨粗しょう症・動脈硬化・高血圧・肩こりの原因となる可能性がある点に注意が必要です。

場合によっては、不眠などの神経症状まで発症する可能性があります。

そのため、「カルシウム不足かもしれない」と感じた場合は、厚生労働省が発表しているカルシウム摂取量などを目安に1日分のカルシウムを摂取してみるところから対策していくことが大切です。
カルシウム

まとめ

カルシウムは筋肉の働きをサポートする役割があることがわかりました。

収縮だけでなく弛緩にも影響があるため、カルシウムを摂取することで、よりキレのある生活が可能となります。

体内にあるカルシウムが不足しない状態であれば、カルシウムパラドックスをさけることもできます。

不足しないように普段から摂取するように心がけたいですね。

合わせて読みたい

摂取不足が余分を生み出す「カルシウムパラドックス」とは


関連コンテンツ


人気のコラム